Son of Dave Biography
恐るべし、Son of Daveの音楽センス!彼が甦らせたブルースが、21世紀に勢いよく吼える。彼が生身の唇と手だけを使って奏でるのは模倣でもなく付け焼刃でもないファンキーなデビル・ミュージック(ブルース)だ。
オールドのAstaticのマイクによって増幅されたビート・ボックスのリズムに乗り、スロー&セクシーな彼のハーモニカの音色と軽快なフットストンプ(足拍子)がザラついたループとなって場内を満たす。ループが佳境に入った頃、彼のヴォーカルが、低いキーから、まるで語り口調のように絡み、合間でハーモニカがうめくようなベース・ラインを繰り返す。
自身でスタイリストも兼ねるSon of Daveのポリシーが選んだファッションは、1950年代の紳士の出で立ちだ。これが非の打ちどころがないほどキマっている。現代のビジネスマンと見比べてみて欲しい。いったいどこをどう間違ったらファッションがこれほどつまらない進化を遂げるのだろうか。彼は三つ揃いのスーツとつばの広いソフト帽と共にビンテージ級の威厳をまとい、明らかに他者とは違うオーラをかもし出す。
Son of Daveのニュー・アルバム、" O3 "(日本版タイトルは”Son of Dave”)は、評論家筋から絶賛された前作、" O2"から更に磨きのかかった快作だ。使用楽器のパレットには、定番のハーモニカ、ビート・ボックス、フットストンプ(足拍子)に、新色としてギター、ピアノ、オルガン、チェロ、バッキング・ヴォーカルが加わり、豊かな色彩を描き出している。
曲のテーマとしては、ありがちな女性の話を始め、酒、喧嘩、果ては何も考えない消費者になり下がってしまった労働者たちの危険性をも取り上げる。また、同アルバムにはWarの名曲をSon Of Dave流にアレンジした無敵のカヴァー、“Low Rider”も収録されている。アートワークを手掛けたのはLe Gunのイラストレーター、Chris Bianchiだ。躍動的なスナップ・ショットとして描かれているのは演奏中の21世紀のブルースマンの裏の顔…
Son of Daveソロ・パフォーマーとして世界じゅうをツアーで飛び回り、名のあるフェスティバルやコンサートやナイトクラブの舞台で何百回ものステージングをこなしてきた。ビッグ・ネームの前座としてもこれまでに何度も実績を積んでいる上、人気テレビ番組に出演したこともある。いくつかの国のではチャートも賑わせた。Stool Pigeon誌のコラムには、彼のこういった数々の武勇伝が彼特有のスタイルで綴られている。
Son Of Daveことベンジャミン・ダーヴィルの現在のホームはロンドンだ。生まれはカナダのウィニペグである。彼は800万枚ものCDセールスを記録し、ハードなツアーをこなしていたバンド、クラッシュ・テスト・ダミーズのメンバーだった12年間を含め、すでに22年間も音楽を本業としてきたベテランだ。
Son of Dave
www.sonofdave.com
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Kartel
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